移住するまでにいくら貯金があれば安心?貯金ゼロでも可能か、賢い方法を解説

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都会から田舎へ移住するとき、漠然と「生活コストは下がりそうだな」と思っている方も多いと思いますが、移住をするときに必要な金額はどのくらいなのでしょう。
この記事では、「どのくらい費用がかかるか知りたい」「貯金がないから不安」と躊躇している方に向けて、地方移住にかかる費用の内訳や目安、移住のために必要な貯金額と移住の初期費用を抑える方法について紹介します。
また、「地方へ移住したいけど貯金はゼロ!」そんな方にはお得に移住できる方法についても解説しています。
移住にかかる費用の内訳と目安

では、さっそく移住にかかる費用について読み進めていきましょう。
引越し費用
移住する実際の距離や荷物の量、日程によって費用が変動します。引っ越しシーズンの2~4月は金額が高額になりやすいので注意が必要です。また、平日より土日の方が高いのが一般的です。
これまでインタビューをしてきた移住者の中には、引っ越し先で必要な荷物を最小限にして、自家用車に詰め込み離島移住をされた方もいらっしゃいました。友人に手伝ってもらうなど工夫次第では、抑えられる費用です。
【近隣地方(東京ー大阪間くらい)に移住する場合】
- 1人暮らし:平均6万円
- 3人家族:平均15万円
- 4人家族:平均18万円
【遠距離地方(東京ー大阪間以上)に移住する場合】
- 1人暮らし:平均7万円
- 3人家族:平均20万円
- 4人家族:平均24万円
住まいの費用
敷金(家賃0~2ヶ月分程度)、礼金(家賃0~2ヶ月分程度)、仲介手数料(家賃0~1ヶ月分)、家賃(1~2ヶ月分)、火災保険料その他(保証料、鍵交換費用等)が通常だと必要になります。
しかし、地方ではこれらの費用のうち敷金・礼金がゼロの物件も多く、仲介手数料くらいが必要になるだろうと思っておけば良いでしょう。
家賃が高いトップ5都道府県は
順位 | 都道府県 | 家賃 |
---|---|---|
1位 | 東京都 | 19.1万円 |
2位 | 神奈川県 | 10.9万円 |
3位 | 大阪府 | 9.7万円 |
4位 | 兵庫県 | 9.1万円 |
5位 | 京都府 | 8.8万円 |
逆に家賃が安いトップ5都道府県は
順位 | 都道府県 | 家賃 |
---|---|---|
1位 | 愛媛県 | 4.5万円 |
2位 | 宮崎県 | 4.9万円 |
3位 | 岐阜県 | 4.9万円 |
4位 | 徳島県 | 5.0万円 |
5位 | 鳥取県 | 5.0万円 |
自動車の購入費用

地方の中核都市を除いて、移動手段は基本的に車です。中古車であれば100万円で移動するのに十分な車が手に入るでしょう。
駐車場代も場合によっては必要になります。地方であれば、最大でも1万円/月を見ておけば良いでしょう。また、運転免許証を持っていない方は自動車教習所に通う費用が20万円程度かかります。
家具・家電の費用
買い替える際は、家具や家電の費用が必要になります。しかし、引っ越しコストを抑えるためにすべて処分するという選択肢もあるでしょう。
特に、移住先が東北地方であれば暖房機器が、九州地方などの暖かい地域であれば冷房機器を新しく買いなおす方も多いでしょう。
下見の費用
移住先の物件や町の雰囲気を事前に下見する方が大半でしょう。その際の交通費や宿泊費は必要になります。ただし、自治体から助成がある場合も多いので、事前に問い合わせしてみると良いでしょう。
これまで住んでいた自宅の処分費用

これまでの住んでいた家具・家電の処分費用、持ち家の方は自宅を売る場合の仲介手数料や、ローンの残債の清算が発生します。
賃貸の住まいであれば退去費用が発生しますが、敷金で支払われるケースも多いため、詳しくは管理会社に問い合わせてみると良いでしょう。
半年分の生活費
生活環境ががらっと変わります。慣れない環境で、お子さんが体調を崩したり、急に購入した古民家が壊れたりと不測の事態を想定し、少なくとも半年分程度の生活費を貯金しておくと良いです。
移住のために貯金はいくら必要?

二人以上の世帯で、平均の1ヵ月の支出は約28万円というデータがあるので、ざっくり200万円ほど、単身世帯でも150万円ほどの貯金があると安心です。
また、車を移住後に購入する場合は+100万円(自動車のメンテナンス費、ガソリン代、駐車場代)を多く貯金しておきます。
「そんなに貯金できたら苦労しないよ!」と思われる方も多いと思います。そんな方へ次に貯金ゼロでも可能な地方移住の方法をご紹介します。
貯金ゼロでも可能な地方移住の方法
①住居費が抑えられるエリアに絞る
空き家バンクで住居費ゼロ
住みたいエリアを比較的広範囲に設定し、全国の空き家情報を調べ売り出し価格0円の物件を探します。
例えば、下の4DKの物件は10万円で売り出されていました。このような物件は地方にたくさん眠っています。
- 自治体の空き家バンク
- アットホーム 空き家バンク
- LIFULL HOMES 空き家バンク
東京都から長野県上田市へ移住した方の体験談
かなり古いですが、タダで使って良い空き家があったので活用させていただきました。家賃がないのは助かります。週末はコツコツと楽しみながらDIYで家を直してます(笑)
移住支援制度で住居費ゼロ水準に
空き家バンクなどを活用して、住まいの取得費用を限りなくゼロとし、自治体毎に提供している移住支援制度の「空き家リフォーム支援」や「空き家取得支援」といった制度を活用することで、空き家の取得費用および、リフォーム費用の自己負担分をゼロの水準にします。
全額を支援している自治体は少数ですが、自己負担分の3分の2を補助金で支援する自治体は多数あるので、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
札幌市から南幌町へ移住されたご夫婦の体験談
最大200万円が助成される南幌町の「住宅建築費助成金」を利用しました。2区画分の土地代は半額助成され、コスト面でも意識が前向きになれました。建物への費用に余力を生み出すことができ、思い描いていたようなデザインにしていただけたので非常に助かりました。
②実家に戻る
コストを抑えてとにかく移住したい方にとって、最も安全・安心に費用を抑えることができる選択肢です。住居費は実家に住むことでゼロなので、引っ越し費用と自宅の家財等の処分費用のみで済みます。
仕事はリモートでできる仕事を探す事や、実家から通える距離で探す必要がありますが、移住前の準備期間としても良いかもしれません。
東京都から静岡県浜松市へ移住された方の体験談
「不用品回収やその他諸々で50万円。掃除にも2週間ほどかかりましたが、生まれ育った土地で好きなことを仕事にしながらの生活にとても満足しています。」
実家で暮らすことのメリットやデメリットはこちらの記事で詳細を解説しているので参考にしてください!
③住み込みの求人を活用する
いわゆる「リゾートバイト」と呼ばれるような仕事が多く、激務の仕事も多いといった口コミも聞くので理想の移住ライフが送れるかは分かりません。
しかし、地方での住み込み仕事は地元の方との出会いがあり人脈を増やせる点や、家賃がゼロ~格安であることが多いため、その後の移住がスムーズでしょう。
住み込み求人で募集されている職種は限られています。若い方であれば飛び込んでみるのもアリかもしれません。
- 旅館・ホテル
- ゲストハウス
- 農業
- スキー場
- 牧場
- 期間工
- マンション管理
④地域おこし協力隊か就農支援制度を活用
ここでは、地域おこし協力隊に絞って解説しますが、就農に関する制度も農業をするという目的が異なる点以外は似たような制度だと思っていただいて良いです。
地域おこし協力隊の給料は一般の会社の給料とは少し異なり、地域おこし協力隊には国から活動費というものが年480万円(年によって多少の変動あり)支給されます。報酬はその活動費の中に含まれています。
また、活動費480万円は好きに使えるのではなく、200万円が活動費、280万円が報酬の上限とそれぞれ決まっています。
そのため、協力隊の給料は最大280万円です。給料の額は自治体の裁量によって異なるので確認が必要です。
地域おこし協力隊の制度を活用して、移住された方の体験談
就農支援制度を活用して、移住後養蜂家として起業された方の体験談
⑤2段階移住で段階的に地方移住
「2段階移住」とは、最初は地方のある程度都会的な利便性を残した環境で暮らし、その後より田舎の地方へ移住するという考え方です。
段階を踏んで移住するため、「2段階移住」と呼んでいます。
実は、自治体側もミスマッチを防ぐ意味で積極的に取り組んでいます。地方の中核都市で仕事探し、前職と同水準のお金を稼ぎ、節約することで田舎への移住を叶える現実的な方法です。
大阪府→愛媛県松山市→愛媛県東温市へ移住した岡さんの体験談
奥様の大病で移住を考え始めた岡さん。しかし、「地方で仕事があるか不安だったのでまずは企業も集まる松山市内で仕事を探し、賃貸物件に住み始めました。」
その後は、愛媛県への永住を決めお隣のまち東温市に新居を新築されました。
古民家の購入やリフォームの支援制度がある自治体を紹介
ここでは古民家の購入やリフォームに使える支援制度がある自治体の一部をご紹介します。自分の理想の古民家暮らしを助けてくれる支援制度を探してみましょう。
【北海道地方】北海道津別町 リフォーム費用補助が最大50万円
津別町には中古住宅の購入には最大30万円、住宅の改修には最大50万円の奨励金があります。10年以上定住の確約や、固定資産税課税標準額100万円以上の住宅であること、町内の業者が請け負う50万円以上の改修工事であることなどの条件がありますので、まずは自治体のホームページを確認してみてください。
持家建設奨励金 (town.tsubetsu.hokkaido.jp)
空き家バンクにも多数の物件が登録されていますので、理想の古民家がないかぜひチェックしてみましょう。
北海道津別町空家バンク (tsubetsu-estate.com)
【関東地方】神奈川県鎌倉市 耐震工事費用最大100万円補助
古い建物の多い鎌倉市では、耐震診断や耐震相談の案内を積極的に行っています。毎月1~2回程度市庁舎で専門家による耐震相談を実施しています。さらに市または市が指定した事業者が行った「現地耐震診断」の結果、総合評点が1.0未満だと耐震改修工事費等の補助金を受けることができます。耐震改修工事費等の補助金は費用の2分の1、かつ最大100万円まで受けとれます。
鎌倉市/耐震改修工事等費用の補助制度について (city.kamakura.kanagawa.jp)
【中部地方】長野県泰阜村 空き家をリフォームして最大100万円
泰阜村では村内に約200件も空き家がありますが、防犯上の理由から空き家バンクがないため、自治体で管理している空き家ストックを紹介する制度があります。
この空き家のリフォーム費用や残置物の撤去、支障木伐採の費用に対して、最大100万円まで助成が受けられます。助成の条件は50歳未満であること、空き家となって1年以上の物件であること、リフォーム後5年以上定住することなどです。
泰阜村は積雪量が少ないため、空き家の多くは太い柱や梁がない簡素なつくりをしていて、よくイメージされる古民家とは違った趣の家が多いです。しかし昔ながらの家がある土地は比較的地盤が強かったり、蔵があったり、今では作れない崖屋づくりの家だったり、特徴的な立地が魅力です。
ぜひ一度自治体のホームページをご覧ください。
泰阜村の空き家について – 泰阜村 (vill.yasuoka.nagano.jp)
【近畿地方】和歌山県有田市 空き家のリフォーム補助金最大100万円
有田ミカンで有名な有田市では、空き家バンクに登録された物件を活用するための補助金制度が多数準備されています。
空き家の購入や改修費用の補助で最大100万円。条件は有田市空き家・空き地バンクに登録された物件であること、世帯主が40歳未満または中学生以下を扶養していることなどです。また空き家のごみ処分費用を補助してくれる上限10万円の「空き家お片付け補助金」、売買・賃金の契約に係る仲介手数料が上限5万円まで補助される「仲介手数料補助金」といった制度もあります。
有田の人々|和歌山県有田市移住サイト【ありたーん】 (wakayama-aridaiju.jp)
【中国地方】岡山県岡山市 中古住宅購入・リフォーム費用補助最大50万円
岡山市では移住者・二拠点居住者向けに中古住宅購入・リフォーム費用として最大50万円の補助を行なっています。
二拠点居住をしたい場合は、あらかじめ「二拠点居住開始届」の届出が必要となります。移住を考えている人はもちろんのこと、二拠点居住を目指す人もチェックしておきましょう。
岡山市は山陽新幹線など交通の要所で大型商業施設もあるとても栄えた街です。古民家暮らしがしたいけど、不便な土地はちょっと…と考えている方はぜひチェックしてみてください。
【補助金】移住者・二拠点居住者向け中古住宅購入・リフォーム補助制度を創設しました! | 岡山市 (city.okayama.jp)
【四国地方】高知県幡多郡大月町 耐震補強工事補助に最大100万円
大月町では多数の支援制度がありますので、ぜひ一度移住相談員のいる大月町役場に連絡をしてみましょう。空き家紹介やお試し滞在費の補助、移住・定住お試し住宅も準備されています。
住宅耐震化・耐震改修リフォームへの補助として、耐震改修設計に最大35万円、改修工事費として最大100万円の補助金制度があります。一方耐震工事でのような大きなリフォームをする必要がない軽微な住宅の改修であれば、最大50万円の補助金制度もあります。
その他にも移住者向けの自動車運転免許取得料金の優遇措置や、農業・漁業への就業支援事業も行っていますので、移住してからの暮らしの助けになる制度も活用して、憧れの古民家ライフを満喫してみるのはいかがでしょうか。
支援制度いろいろ|大月町役場 (town.otsuki.kochi.jp)
【九州地方】沖縄県久米島町 空き家バンク制度
「琉球一美しい」という意味で「球美の島」とも呼ばれる久米島。
久米島町は空き家や空き地を有効活用して町の活性化を図るための「空き家・空地バンク制度」を運用しています。
この空き家バンクに登録されている物件の改修や家財道具等の撤去にかかる費用を最大50万円まで補助する制度もあります。
ホームページには地元の不動産会社の情報なども載っていますのでご確認ください。
住まい | 【沖縄・久米島の移住定住情報】島ぐらしガイド (shimagurashi.net)
移住計画を立てる際の注意点

移住をして後悔しないために。ここからは、移住で失敗しないための注意点を解説します。事前に移住前に考えておくことで、それぞれの注意ポイントをクリアして移住を進めて下さい。
こちらの記事では、ご自身の移住が「失敗だった!」と語る方のリアルなインタビューの内容を掲載していますので参考までにどうぞ!
家族にきちんと相談し勝手に決めない
家族に良く相談せずに移住という重要な決定をしてしまうと、移住後にお互い不満がたまってしまいます。きちんと、お互いに理解と納得をしたうえで、移住を決めましょう。
パートナーも、ご自身で決めた実感があれば不便や不満なことがあっても乗り切れるでしょう。
仕事を見つけて移住すると失敗が少ない
移住にお金の問題はつきもの。
移住前に、仕事を見つけておくと大変安心して移住を決断できます。
理想は、リモートで業務ができる職種や会社の雇用が決まること。安定した給与や保障などもあるので、リスクを最小限に抑えることができます。
地方には都会と比べて企業も少ないので、求人もぐっと少なくなります。その場合は、起業やご自身で生計を立てる手段を考え無ければならず、その土地の暮らしを楽しむことができないかも・・・。
しかし、田舎には田舎特有の、1次産業(農業・林業・漁業)などで働く選択肢があります。人手が足りていない田舎では、歓迎されるとともに、経験としては面白いかもしれません。
光熱費が地方によっては倍以上になることも
特に、ガス代が地方によっては大きな差があります。理由は、インフラ面で都市ガスが普及しておらずプロパンガスを利用するケースが多い地域があるから。また、雪国で都市ガスが普及していない場合は、倍以上の費用がガス代だけでかかってくることもあります。
地域選び・物件選びの際は特に注意が必要です。
お試し暮らし体験をしておく

そのまちで暮らすことを決めるうえで、お試しで移住体験をしておくことをおすすめします。その街のイメージや理想、世に出ている情報だけではなくて、自分の足で確かめて感じたことがすべてです。
できれば、1ヵ月滞在すること、そして、夏と冬と2つの季節を体験しておくと失敗が少ないです。
例えば、夏は海沿いで趣味ややりたいことができるけど、冬は寒すぎて風も強いし、車もサビるし、洗濯物も潮風で干せない!そして、冬は暇!
といったことや、
想像以上に雪が降って、寒すぎで暖房も全然効かない!雪かきしなければ、車でどこにもいけない!
みたいなことが起こる確率をぐっと減らせますよ。
あなただけの移住ノートを作り不安を減らそう!
このメディアでは、納得の行く移住をサポートするために、移住者の声をヒアリングした結果、移住ノートを作成しました。
読者の考えていることや、不安に思っていることがいったいなんなのかを具体的にしていく「問い」を用意しています。
あなたの気持ちを整理するため、理想のライフスタイルをスムーズに送るためにも「移住ノート」を活用してください。
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