「地域おこし協力隊」の給料は最大280万円⁉雇用形態は大きく2種類
目次
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地方移住を考えるときに、地域おこし協力隊は一つの手段です。
そこで、地域おこし協力隊に興味がある方に向けて、現役地域おこし協力隊員である筆者が、地域おこし協力隊の仕事内容や制度の仕組みについて詳しくご紹介します。
この記事を書いた人:正田さんのプロフィール
鳥取県琴浦町にて地域おこし協力隊。関係人口創出のための情報発信・イベント企画運営を行う。協力隊になる前は大学生。人と話すのが好きで、繋がりを作り、選択肢に気づく人を増やす活動に力を入れている。
地域おこし協力隊とは
地域おこし協力隊は人口減少が進んでいる地方へ、都市部の若い人材が移住しやすいように作られた制度です。
総務省が2009年に開始した制度で、始まった初年度は隊員数は89人でしたが、現在は5,000人を超える現役隊員がいます。
地域おこし協力隊の制度を利用し、移住した人の中には、町のキーパーソンとなり、地域の担い手として活躍している人が多くいます。
期間
地域おこし協力隊は移住を促進するための制度であるため、活動できる期間が最長3年と決まっています。
給料
地域おこし協力隊の給料は一般の会社の給料とは少し異なります。
地域おこし協力隊には国から活動費というものが年480万円(年によって多少の変動あり)支給されます。報酬はその活動費の中に含まれています。
活動費とは、活動する中で必要な費用を賄うお金です。
- 活動に必要なパソコンや車のリース、ガソリン代
- 家賃補助
- 研修費
- 起業する場合はそのために必要な費用
上記なども活動費に全て含まれています。
また、活動費480万円は好きに使えるのではなく、200万円が活動費、280万円が報酬の上限とそれぞれ決まっています。
そのため、協力隊の給料は最大280万円です。給料の額は自治体の裁量によって異なるので確認が必要です。
雇用形態
地域おこし協力隊の働き方は大きく分けて「会計年度任用職員型」と「個人事業主型」の二つに分けられます。
「会計年度任用職員型」は自治体に会計年度任用職員として任用されます。そのため、扱いとしては一般の公務員と同じ扱いです。公務員になるため、社会保険は公務員と同等です。その代わり自治体によっては副業ができない町もあり、地域おこし協力隊卒業後の生計を立てる手段を任期中に確保するのが難しいケースもあります。
「個人事業主型」は雇用契約がなく、地域おこしに関する業務を委託されるという形です。個人事業主であるため、業務や働く時間の采配も自分で決めることができます。
しかし、社会保険は会計年度任用職員型より高くなるのと、個人の裁量が大きい分責任も大きくなります。
地域おこし協力隊の仕事内容
地域おこし協力隊の仕事内容は多岐にわたります。というのも、地域おこし協力隊の募集は各自治体ごとに行っており、その自治体によって求めている協力隊像が異なるからです。
農業を始める人を募集している地域もあれば、移住促進の支援を求めている地域、起業で町の活性化をしたいという自治体もあります。
さまざまな募集があるので、詳しい募集内容は地域おこし協力隊の募集が掲載されているJOINやSMOUTで調べてみるのをお勧めします。
地域おこし協力隊に向いているのは
地域おこし協力隊は地域との相性や仕事・自治体との相性はありますが、さまざまな協力隊の方と関わる中で、協力隊を続ける人の特徴があることに気づきました。
そこで、参考として地域おこし協力隊に向いている人の特徴を3つお伝えします。
コミュニケーションを積極的にとれる人
もともと知り合いがいる地域で始める場合は別ですが、多くの場合、知り合いがあまりいない状態で協力隊の活動は始まります。
そのため、初めての場所でも人とコミュニケーションを取ることができる人だと地域に馴染むのが早く、活動をスムーズに進めることができるようになります。
地域の付き合いにも対応できる人
人口の規模にもよりますが、田舎は都会と比べて人の距離感が近いという特徴があります。
スーパーで1回は知り合いに会いますし、自宅に車があるかどうかで出かけていたのかもバレます。
また、住む場所にもよりますが、地域の清掃に顔を出す必要があったりもします。
地域の付き合いにもそういうものだと対応できる人だとストレスなく協力隊の活動をできます。
能動的に動いて自分で仕事を探せる人
協力隊はある程度活動の方針はあっても、具体的な仕事は決まってないという場合があります。また、仕事が決まっていても協力隊卒業後のことを考え、任期中に生計を立てる手段を自分で探す必要があります。
そのため、地域の中に積極的に顔を出し、自分に何ができるのか探す必要があります。また、そういうことができる人の方が地方では信頼につながり、仕事をもらえるようになります。
地域おこし協力隊で地方移住するメリット・デメリット
移住を考えた時に、地域おこし協力隊として活動するのは一つの選択肢です。ですが、地域おこし協力隊として活動するからこそ地域で動きにくくなることもあります。
ここでは、地域おこし協力隊として活動するメリット・デメリットをご紹介します。
地域おこし協力隊で地方移住するメリット
・家や仕事が見つかった状態で移住することができる
地方に移住するときに多い問題は家と仕事がないことです。この問題は、協力隊であれば仕事はあり、最低限の賃金は保証されています。また、家も自治体側が用意しておいてくれるケースが多いです。そのため、家の確保と仕事に悩まずに移住することができます。
・地域おこし協力隊は便利なワード
地方では顔馴染みのない人がイベントや集まりに参加すると、どんな人なんだろうと警戒されることがあります。ですが、地域おこし協力隊だと、地域の方達にも「なんか地域を盛り上げてくれる人なのね」と認識されているので、気軽に受け入れてもらえ、地域に早く馴染めるケースがあります。
・小さな挑戦を始めやすい
地方は何もないと言われますが、だからこそ裏返すと小さなことでも始めやすいです。
例えばBARが無いのであれば、レンタルスペースを借りて1日だけBARをイベント形式で開催してみたり。やってみたいと思っている小さなことがすごく始めやすい環境です。
さらに、地域おこし協力隊であれば小さな挑戦も業務内ですることができるので、自分が将来やりたいことを協力隊の業務内で始めることができます。
地域おこし協力隊で地方移住するデメリット
・自分がしたかった仕事ができない可能性がある
契約内容にもよりますが、実際に働いてみると当初任されるはずだった仕事ができなくなったというケースがあります。
そのため事前に受け入れ団体側と認識のすり合わせをしておくことは重要です。
・定住への期待がある
「地域おこし協力隊だからここに定住するんだろ?」という風なことを地域おこし協力隊は地元の方に言われることが多くあります。
まだ移住をしようか迷っている人の場合は、それを言われ続けるのが圧力に感じてしまうことがあるかもしれません。
まとめ
地方移住を考えた時に、地域おこし協力隊はおすすめの制度です。
いきなり3年移住するのはまだ難しいという人は、お試し地域おこし協力隊という2泊3日や1ヶ月だけお試しで協力隊にチャレンジすることができる制度もあるので、ぜひご利用ください。
地方移住を検討している人は地域おこし協力隊をぜひ選択肢に入れてみてください。
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