移住・定住の違いは?U・I・Jターンとの違いやそれぞれの支援制度(補助金)を解説!
目次
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2021年に国が行った調査によるとアンケートに答えた人の約30%が地方移住に興味があり、約10%が実際に地方移住をした・する予定だと回答しています。
コロナ禍でリモートワークが広がり、ますます身近になってきた移住。
このサイトは、全国約1,700自治体の移住支援制度をすべて知り尽くし、自身も移住・多拠点生活を実践しているメンバーで監修しています。
この記事では、そもそも移住の意味って?メリットは?支援制度で家がもらえるって本当?といった疑問にお答えします。
移住・引っ越し・定住の違い
移住と引っ越しはどう違うのでしょうか?まずは言葉の意味を確認してみましょう。
移住:住む所を移すこと。
辞書での意味はほとんど同じですね。
しかし、引っ越しはただ住まいを移すのを指すのに対し、移住はライフスタイルを変化させるために、自ら別の土地を選んで移り住むといったニュアンスが含まれます。
当サイトでは移住を、叶えたいライフスタイルや目的を実現するために「元々の住まいを手放して別の土地に移り住むこと」と定義しています。
そして「移住」と一言で言っても様々なスタイルがあります。
一例として定住・ノマドがあり、それぞれの辞書の意味は下記のとおりです。
定住:一定の場所に住居を構え、そこに住みつくこと。
ノマド:遊牧民。放浪者。
定住も移住の一種ですが、定住には移住先に長く住み着くといった意味が含まれます。
一方、転々と住まいを変えるようなノマド的移住スタイルの方もいます。
まさに叶えたいライフスタイルや目的を実現するために様々なスタイルがあるのですね。
また最近「二拠点生活(デュアルライフ)」も注目を集めています。
「二拠点生活(デュアルライフ)」:2ヶ所に住まいをもち、行き来しながら生活すること
平日は都市部で働き、週末は田舎でゆっくりするなど移住よりも気軽にチャレンジできるのが特徴です。
住まいを2つ持つのでその分のコストや、拠点間の移動コストがかかってしまうのが難点ですが、「平日は出社しなくてはいけないけど、田舎での生活もしてみたい」という方には、とてもおすすめの移住のカタチです。
ぜひ自分の望みとマッチした移住スタイルを探してみてはいかがでしょうか。
移住先によって移住は大きく「U・I・Jターン」の3種類
また移住のパターンとしてよく耳にする「U・I・Jターン」は移住先の違いです。
Uターン
学校や就職などで離れて暮らしていた人が、生まれ育った故郷に戻ることをUターンと言います。
Uターンのメリットとしては主に以下の通りです。
- 子育てを親に手伝ってもらえる
- 高齢になった親を介護できる
- 起業などで地元に貢献できる
親との同居や、都会で積んだ経験を元に地元に貢献できるのは素晴らしいですね。
Iターン
Uターンが故郷に戻るのに対し、全くゆかりのない土地に移住するのがIターンです。
Iターンのメリットとしては以下が挙げられます。
- 自然の豊かさな場所で生活できる
- 都会での経験を活かして地方で起業する
- 地方の支援制度を利用できる
旅先で初めて訪れた土地の豊かな自然に憧れて移住したというパターンもあるようです。
また物価の高い都会で戸建てを持つのはなかなか難しくても、地方自治体の支援制度を利用した戸建ての購入もおすすめです。
Jターン
JターンはUとIの間を意味していて、都市部に進学・就職した人が故郷近くの地方都市への移住することを指します。
例えば、「三重県出身の方が東京で就職した後、名古屋市で転職する」「長崎県出身の方が大阪に進学した後、福岡市で就職する」など、地元ではなく、地元近くの地方都市に移住することをJターンと呼んでいます。
Jターンのメリットは以下のとおりです。
- 働き口が地方に比べて多いので高収入の仕事ができる
- 地元にすぐ帰れる
地元から離れすぎるのは嫌だけど、高めの収入やキャリアを継続したいという理由で地方都市に移住する人が多いようです。
地元に近い都市に住むので、いざという時すぐ地元へ帰れるという点がメリットです。
移住のメリット
それでは、移住のメリットについてより詳しくご紹介していきます。
自然に囲まれた環境で生活ができる
都会暮らしでなかなか自然に触れあえない、忙しくて空を見上げる暇もない…そんな方にこそ自然豊かな環境への移住がおすすめです。
田舎暮らしでは都会のような人混みが少ないので、満員電車や行列に悩まされることも少なくなるでしょう。
自分の生まれ育った田舎の美味しい空気の中で子育てがしたい、趣味のサーフィンやキャンプ、山登りをもっと気軽にしたい、そんな心の声に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
生活コストが下がる
都会は便利な分、物価も家賃も割高です。
地方では物価が安いので、食料品などの生活コストを下げられます。
また、上で紹介したような居住地支援制度を利用すれば、生活コストが都会の半額以下でも生活が可能です。
移住で収入が減る場合もありますが、生活コストも下がるのでぜひ一度シミュレーションしてみてはどうでしょうか。
起業にチャレンジしやすい
地方自治体では起業する移住者への助成金や補助金制度が多くあります。そのため実は都会より地方の方が起業をしやすい側面があるのです。
物価も安くスタッフの人件費や事務所の家賃など経費が抑えられるのもポイントです。またライバルが少ないので話題になりやすい、人が少ないので起業家同士でつながりやすいというのもメリットですね。
インターネットビジネスが盛んになり、場所にとらわれる必要が少なくなっていますので、起業=都会というイメージを捨ててチャレンジを検討してみてもいいですね。
移住のデメリット
移住のメリットについては解説しましたが、実際のところどうなのか?リアルなデメリットについても詳しくご紹介していきます。
施設が少ない
地方では学校などの教育施設やスーパー、娯楽施設などが少ないため、生活に困る可能性があります。
特に子どもの進学先については、移住前に必ず調べておく必要があります。塾や習い事も選択肢が狭まることも念頭に置きましょう。
またスーパーや飲食店が少ない、閉店時間が早いなど買い物に困る場面もありますので注意が必要です。
交通アクセスが悪い
都会では電車は10分に1本、バス路線も複数ある地域が多いですが、地方では電車は1時間に1本、バスも駅からの路線が1種類で2時間に1本、という地域が多くあります。
移住先によっては車移動が基本となるのを覚悟しましょう。
自分がよく行きそうな場所へのアクセス方法や所要時間のチェックを忘れないようにしましょう。
自然災害の影響を受けやすい
移住先によっては自然災害の影響を受けやすいので注意しましょう。
海の近くでは強風や塩害、山の近くでは土砂崩れ、寒い地域では雪害など、移住先でどのような自然災害が起こる可能性があるのか、事前に調べておきましょう。
地方自治体ではハザードマップなどが準備されていますので、移住先を決める前に必ずチェックしましょう。
国や自治体の移住支援制度を活用しよう
実は移住者には様々な支援金制度があるのをご存じですか?
都市部への一極集中を緩和させるため様々な施策が打ち出されています。金銭的な補助から、住まいや子育て、仕事探しの支援など、自治体によって幅広い支援制度があります。
中には数百万円単位の支援金制度もあり、制度を活用してお得に移住も可能です。
ここではその一部をご紹介します。
東京23区在住者に関する移住支援金制度
【最大300万円】移住支援金・起業支援金:内閣府
まずご紹介したいのが内閣府が打ち出している「移住支援金」「起業支援金」です。
この制度は2019年から2024年までの期間限定で、東京23区に在住または通勤する方が対象です。
過度な東京一極集中を解消するため、地方でチャレンジする人を応援する取り組みで、下記の3種類が準備されています。
- 移住支援金:最大100万円 ※単身の場合は最大60万円
地域の重要な中小企業等への就業や社会的起業をする移住者の支援
- 起業支援金 :最大200万円
地域の課題に取り組む起業等(社会的事業)の支援
- 起業支援金 + 移住支援金:最大300万円※単身の場合は最大260万円
地方へ移住して社会的事業を起業等した場合
期間限定の施策ですので要チェックですね。
子育てに関する支援制度
【英語教育に注力】茨城県境町
茨城県境町は東京も通勤圏内でありながら自然豊かな町で、「先進的な英語教育」「子育てサポート」が充実しています。
<先進的な英語教育>
- 全小中学校・公設保育園で先進英語教育が無料
- 全小中学校にフィリピン人講師が常駐し、ALT(外国人指導助手)は全国平均0.8人/校に対し3.4人/校
- 全小中学校の英検受験料無料(年1回)
<子育てサポート>
- 3歳児~5歳児の保育料・給食費が無料
- 第3子以降の出産で50万円支給
- 不妊治療助成費最大10万円
<教育・子育て以外にも>
- 境町と東京駅を結ぶ高速バスが運行(最短90分)
- 20年住み続けると土地建物が無償譲渡される新築戸建てを提供
- 子育て・新婚世帯定住者に50万円の奨励金
他にも奨励金制度や家賃・引越補助制度も数多くあります。
境町のホームページに詳しく記載されているので、チェックしてみてください。
参考:”さかい”ってどんなとこ? | 境町公式ホームページ (ibaraki-sakai.lg.jp)
【本気の子育て支援】大分県豊後高田市
大分県豊後高田市は大分県北部に位置し、海と山に囲まれた自然豊かな土地です。
豊後高田市は子育て支援が充実しており、下記に子育て支援体制の一部を挙げています。
<子育て支援体制>
- 子育て応援誕生祝い金が第1子、第2市では10万円、第5子で最大200万円が支給
- 乳幼児から高校生まで医療費が無料
- 保育園・幼稚園授業料が全て無料
- 不妊治療に対する助成制度
<子育て以外にも>
- 無料の定住宅地(1年以内に住宅の見地に着手することなど要件あり)
- 空き家バンクには海近く・菜園付きなど様々な空き家が登録
豊後高田市は10年連続で「住みたい田舎」ベストランキングに入る人気の移住地。
ぜひチェックしてみてください。
参考:全国トップレベルの子育て支援を「本気」で目指しています!! | 豊後高田市 (city.bungotakada.oita.jp)
住まいに関する支援制度
【都内でも住宅譲与あり】東京都奥多摩町
東京都内でありながら様々な移住者政策を打ち出しているのが奥多摩町です。
<定住支援>
- 低額な家賃設定の賃貸住宅
- 移住・定住応援補助金として最大220万円支給
- 利子補給として最大99万円を補助
- 定住応援住宅(15年以上継続で定住すると住宅を譲与)
- 空き家バンクでは奥多摩町が空き家を仲介
都内とは思えないような好待遇の支援制度が多くありますので、ぜひチェックしてみてください。
また移住体験住宅もあるので、お試しで1週間程度の滞在も可能です。
奥多摩湖や鍾乳洞、渓谷など自然豊かな町ですので、一度遊びに行かれてはいかがでしょうか?
参考:移住定住情報/奥多摩町 (town.okutama.tokyo.jp)
【選べる定住支援】福井県池田町
福井県池田町では、低額な家賃で借りられる公営賃貸住宅を整備しています。
<町営住宅>
- 子育て世帯用の戸建て(月額20,000円~)
- 単身者用町営集合住宅(月額25,000円~)
<移住サポート>
- いけだ暮LASSEL(移住と空家の総合窓口)
- 新築・建替え時には対象経費の10%(上限100万円)を補助
- 昭和56年以前に建築した木造住宅の耐震診断および補強プランの費用補助
- 昭和56年以前に建築した木造住宅の耐震改修費用の80%を補助
その他にも仕事紹介や子育て支援にも力を入れている池田町。
サイトには実際の移住者の方々の声が多く掲載されていますので、ぜひご覧ください。
参考:いけだガイド | いい池田.jp | 福井県池田町 移住・定住応援情報サイト (e-ikeda.jp)
医療や福祉関する支援制度
【豊富な無料検診】茨城県大子町
日本三名瀑の一つ、袋田の滝で有名な茨城県大子町。
関東圏内にも関わらず自然豊かで大型キャンプ場も多いので、キャンプ好きの方にはたまらない町です。
そんな大子町、実は福祉にとても力を入れている自治体です。
<検診補助 ※年齢制限あり>
- 町が実施する胃がん、大腸がん検診、前立腺がん、子宮がん、乳がんなどの検診が無料
- 骨粗しょう症検診、腹部超音波検診が無料
- 生活習慣病予防検診を低額で受診
せっかくの移住ライフも健康だからこそ。検診費用の負担があるのはうれしいですね。
参考:トップページ | 大子町公式ホームページ (town.daigo.ibaraki.jp)
仕事探しに関する支援制度
【サイト掲載の企業に就職すれば支援金最大200万円】秋田県
秋田県では東京23区内在住者または通勤者が秋田県内に移住し、マッチングサイトに掲載された企業に就職すると移住支援金を100万円が支給される制度があります。
秋田県が募集している専門職+家族移住の場合は、上乗せで100万円の支給があり最大支給額は200万円。
しかもこのマッチングサイトの求人情報は500件以上掲載されています(2022年11月現在)ので、自分に合った仕事を見つけられそうですね。
参考:秋田移住支援金マッチングサイト (kocchake.com)
単身移住と世帯移住、それぞれの移住先を決めるポイント
単身者が気をつけるべきポイント
一人暮らしでは身軽に移住先を決められると思うかもしれませんが、一人だからこそ気を付けたほうがいいポイントがあります。
- 一人暮らしでも安全な場所なのか
- 近所が気にかけてくれる雰囲気があるか
- 移住者同士のつながりはあるか
今まで縁のなかった地方へ単身で移住する場合は防犯面は特に注意したいですね。
近所の声かけや、しっかりした見回り、防災意識のある地域かどうかは移住前に調べておきたいポイントです。
また移住者同士で繋がりがあると安心ですね。
家族と一緒に世帯移住する際に気をつけるポイント
世帯移住では家族との話し合いが重要です。
- 自分とパートナーの希望は合致しているか
- 子育て環境に不安はないか
家族と一緒に世帯移住も夢が広がりますね。しかしご自分の描いてる理想の暮らしが、ご家族の希望と合致しているかはよく注意が必要です。
移住は一生の決断になるかもしれません。
ライフスタイルや仕事、お互いの両親のことなどよく把握し、話し合って決めていきましょう。
また、子育て中あるいは子育て予定の方は学校や塾、習い事などの教育体制があるか、治安は大丈夫なのか、支援がある自治体なのかという点についてもしっかり確認しましょう。
移住の前にプチ移住体験がおすすめ
移住にはメリットもデメリットもありますので、慎重な検討が必要です。
特に移住先を決めるときには、一定期間お試しで住んでみる「プチ移住体験」がおススメです。
旅行でホテルに滞在するのとは違い、その土地にじっくりと滞在しますので買い物先や教育施設をチェックしたり、町や住民の雰囲気を知ることができます。
また四季の違いにも注意しましょう。
暑い、寒い、天気の良し悪しなど、長く滞在しないと分からない点は多いです。
自治体によっては、格安でロングステイができる「移住体験施設」を用意しているところもあります。
気になる自治体のホームページや移住促進サイトを、ぜひ確認してみてくださいね。
まとめ
都会暮らしに疲れ、自然豊かな土地での暮らしに憧れがあった方は、ますます移住に興味が湧いたのではないでしょうか。
しかし、移住に関する情報はネット情報が多く、自分から情報を取りにいかないと理想の暮らしはなかなか実現しません。
当サイトでは様々な自治体の支援金制度や、実際に移住を体験した方の感想が、デメリットを含めて正直に掲載されています。
あなたの叶えたいライフスタイルの参考にしてみてください。
公的な機関ではなく、どこかの市町村に属しているわけでも無い
民間のサービスだからこそあなたの理想の暮らしの応援者として寄り添います。