「帰郷、そして再始動。」——上野友大さんが描く浅川の未来
目次

「自分にあった二拠点生活・移住先が分からない…」
「知らないだけで、もっと自分にぴったりなまちがあるのでは…」
そんな方には「住みたいまち検索」がおすすめ!
政府機関が発表する中立・公平なデータをもとに、
全国1,741すべての自治体から
本当にぴったりなまちが探せるのは、
二拠点・移住ライフ大学の「住みたいまち検索」だけです。
福島県・浅川町に2025年7月着任したばかりの地域おこし協力隊員、上野友大さん。
高校卒業まで浅川で育ち、IT営業から権利クリアランス、観光プロジェクトまで多彩なキャリアを積んでUターンした“新米”隊員は、いま何を思い、どんな未来図を描くのか。
着任ホヤホヤのタイミングで本音を聞きました。
Q1 まずは自己紹介をお願いします。
A1 生まれも育ちも浅川町、高校まで城山公園の花火を当たり前に見ていた少年でした。
大学進学で関東へ出てから十数年、IT企業の法人営業で新規事業の提案に明け暮れ、その後ATM運営会社でATMセンターのSVとして勤務。並行して母校の大学院に入り、コミュニケーションの研究をしました。その後、映像権利クリアランス会社ではIP知識を深めつつ、新規事業の観光事業にジョインしました。
都会で多様な現場と向き合うたび、「結局、自分の原点は浅川だ」と気付いたんです。田園の匂い、夏の花火、冬の朝の凛とした空気――心が帰る場所を、仕事でも“帰る場所”にしたいと思い、協力隊へ飛び込みました。
Q2 地域おこし協力隊に応募した決め手は?
A2 最大の決め手は“学びながら挑戦できる3年間の公的インキュベーション”と捉えたからです。
首都圏で培った企画・交渉・マネジメントの武器を試すには、浅川というフィールドはちょうど良いスケール感と温かいコミュニティがある。加えて、地元で一緒に走れる仲間、同級生のUターン者や先輩経営者が既に待っていてくれたことも大きかったですね。
「いきなり起業」よりも、役場や町民とガッツリ対話しながら種まきできる協力隊の仕組みは、自分のステップに最適だと確信しました。
Q3 着任して最初に感じた浅川の魅力と課題は?
A3 魅力は何と言っても人との距離の近さ。最近は、小中学生時代に通っていた個人コンビニ店の店長との談笑が日課になっています(笑)
四季の景色の移ろいも“ライブ配信”のように体験できます。一方、課題は若者や移住者が「とりあえずここに行けば誰かいる」というハブが不足していること。加えて情報発信が断片的で、外部から浅川を調べても点のニュースしか拾えない。ハブとメディア、両輪を作ることが急務だと肌で感じました。
Q4 現在取り組んでいるプロジェクトは?
A4 現在は、JR水郡線の磐城浅川駅前の空き店舗などを活用した地域の方が交流できる拠点づくりを構想しています。
まだ、構想段階ですが、1階はカフェ&シェアキッチンで地域産の米粉スイーツを提供し、奥にポップアップ用のマルシンガレージを併設。2階はコワーキング兼こども図書室に改装予定で、屋外デッキでは週末マルシェや夜市を開催したい。
地域の有志の方や、SNSとnoteで共創パートナーを募集中です。
Q5 Uターンで苦労していることは?
A5 都市部の「即レス文化」から、“茶飲み話の合意形成”へ頭を切り替えるのが一番の壁でした。企画をスライドで持ち込むだけでなく、きちんと膝を突き合わせて話し、時には一緒に飲みに出かけ、関係構築をベースに進めようと気を付けています。
でも時間を掛けた分、腹落ち度は段違いで、合意後の結束力が強い。今は週に一度は意識的に“デジタルデトックス日”を設け、地域のペースで呼吸するよう心掛けています。
Q6 これまでの仕事経験はどう活きそう?
A6 IT営業で鍛えた“課題から逆算して絵を描く”スキルは、役場・商店・農家それぞれの利害を整理してプロジェクト化する時に必須です。
ATM運営で学んだオペレーション設計は、駅前施設のキャッシュフローやシフト管理の要となる。映像権利の折衝経験は、花火の映像配信や特産品ブランドのIP管理にそのまま応用できます。点だったキャリアが、浅川で面として繋がり始めた実感があります。
Q7 3年間のゴールをどう描いていますか?
A7
① 駅前交流拠点を年度内にプレオープンし、年間5万人の磐城浅川駅の利用者のうち2割が立ち寄る導線を作る。
② 季節ごとに「春の菜の花×ピクニック映画祭」「夏の花火×ナイトマルシェ」など連続イベントを12本組み、町外客を延べ1万人呼び込む。
③ 協力隊卒業までに後継人材5名を確保し、拠点の運営法人を町内企業・住民出資の合同会社として設立――この三つをKPIとして追います。
Q8 二拠点・移住志望者へ浅川町の推しポイントは?
A8 東京駅から新白河経由で最短2時間、車なら東北道・矢吹ICから20分という“近さ”がまず利点。
川も田んぼも山もあり、リトリートするにはもってこいです!そのせいか、町に流れている時間もゆっくりで、家族や自分を大切にする時間が増やせると思います。
あと、町内にスーパーもコンビニもドラッグストアもあるし、本数は少ないですが水戸と郡山を結ぶ鉄道も通っているので、案外不便は感じないと思います。
Q9 協力隊以外にプライベートで挑戦したいことは?
A9 映像好きが高じて、浅川を題材にしたショートフィルムを年間4本制作し、国内外のローカル映画祭に出品したいです。
町の高校生をスタッフに招き、ドローンと360度カメラを駆使して「里山×メタバース」的な映像表現を模索中。また週1回は畑に入って無農薬野菜を育て、カフェメニューに使う“畑直結シェフズテーブル”を目指しています。
Q10 最後に読者へメッセージを。
A10 浅川は“やりたい”に耳を傾けてくれる人が必ずいる町です。アイデアを実験したいクリエイターも、子どもと自然を満喫したい家族も、まずは遊びに来ませんか。
一緒に「地域おこし」の先にある“面白い暮らし”をつくりましょう!
公的な機関ではなく、どこかの市町村に属しているわけでも無い
民間のサービスだからこそあなたの理想の暮らしの応援者として寄り添います。