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早期退職し東京都から山梨県北杜市へ移住したご夫婦のライフスタイル

目次

早期退職し東京都から山梨県北杜市へ移住したご夫婦のライフスタイル | おすすめ移住先

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この記事を読んでいるあなたは、漠然と「田舎暮らしに興味がある!」「自然豊かな田舎に住んでみたい!」といった気持ちを抱いているのではないでしょうか。

移住の先輩が送っている移住ライフから、あなた自身の理想のライフスタイルを叶えるヒントが見つかると思います。

今回の記事は、東京都多摩市から山梨県北杜市へ移住したご夫婦の紹介です。移住前に準備したことや、物件探し、生活費や日々の暮らし、田舎ならではの不便さなどなど、詳しくお伝えしていきます。

先輩移住者からのメッセージもありますので、ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです!

プロフィール

北杜市移住記事TOP
自宅近くの公園にて

旦那様は東京都新宿区生まれ、奥様は品川区戸越生まれの現在60歳前半ご夫婦。結婚後、奥様の住んでいた港区お台場に移り住みなんちゃってセレブを味ったそう。観光地に居ながらお台場海浜公園まで徒歩5分。夏は、レインボーブリッジを背景に自宅から花火大会を鑑賞し、週末はワイン片手に海岸デビュー。その後、東京郊外の府中市から多摩市へ中古マンションを購入も、2020年4月に、意を決しマンションを売却、山梨県北杜市へと移住し現在に至る。

移住の背景ときっかけについて

Q:移住された理由は何だったのでしょうか?

35年以上長年勤めていた会社を「早期退職者優遇制度」を利用し定年前に辞めたのが今思うとそもそものきっかけだったのかも知れません。

会社を辞めてからは派遣の仕事を暫くしていたのですが、若い頃から田舎暮らしに憧れていたせいもあるかもしれませんが、都会の喧騒から逃れたかったのでしょうね。

東京都多摩市に居を構えたのも自然と住みやすさが両立する地域で終の棲家としてベストだと思ったからです。

また、ちょうどコロナ渦で「緊急事態宣言」が発令された時期と重なり「制限された生活から逃げ出したい」と、思っていたのも正直なところだったのかも知れません。

Q:なぜ数ある場所から山梨県北杜市を選ばれたのでしょうか?

北杜市の風景
秋の八ヶ岳連峰

何といっても四方を山々に囲まれたパノラマの景観でしょうか。北に八ヶ岳連峰、西に南アルプス連峰、東に金峰山を代表とする秩父多摩甲斐国立公園の山々、そして南には富士山の眺望 

四季折々違った様相を見せてくれる山並みの景観は、都会では絶対味わえない贅沢過ぎる環境と言えるでしょう。

また、標高が高いので(自宅のあるところが1,030m)空が近く星空も絶景で、星空観測会も定期的に各地で行われています。

大自然を日ごろから目の当たりに出来る環境ながら、徒歩圏内にコンビニ、病院があり車を出せば、行政機関、大型スーパー、ホームセンターなどの生活環境も充実しており首都圏へ出るのも電車、高速バスを使って2~3時間ほどで行く事ができます。

移住したい都市ランキングで、毎回上位であるのもここを選んだ理由でもあります。

Q:どのような手順で移住先を北杜市に決められたのでしょうか?

北杜市の風景
長野県諏訪郡富士見町より北杜市と富士山の眺望

実は、物件探しは移住する3年ほど前からしていて、北杜市に決める以前は、お隣の長野県茅野市から諏訪郡原村、富士見町にかけての地域も候補にあがっていました。

現地の不動産屋さんからの紹介を受けて、事前に下見をすること3度ほど。

5件ほど紹介され巡ったものの、中々こちらの条件にあった物件に巡り合えませんでした。元がペンションだったり、バブル期の造成で築30年越えの別荘だったりと、永住するには不向きの物件ばかりでした。

また、たまたま下見がてら宿泊したペンションのオーナー様から蓼科高原での住み心地をお聞きしたところ、標高が高いため冬はけっこう積雪がある地域で車が出せなくなることもあるとのことでした。

最寄りのスーパーまでは、車で20 kmかけて買い出しに行かなければならずまた、病院のある市内までだと更に距離があり景観的には、申し分のない立地ではありましたが、いざ住むとなると考えてしまいました。

北杜市での住まい探しについて

Q:北杜市ではどのように住まいを探されたのでしょうか?

北杜市の自宅
自宅の風景

蓼科高原エリアでは、現実的ではないと判断し移住先を北杜市の八ヶ岳南麓地域に移しこちらでも地元不動産屋さんの紹介で数件回りましたが、やはりなかなかベストな物件に巡り合えませんでした。

そんな半ばあきらめかけていたおり、地元の不動産屋さんから一報があって「条件にピッタリの物件で、表には出していないので下見に来られませんか?」との連絡があり急遽その週末に内覧しに行くこととなりました。

内覧した物件は、築30年越えではありますが、バブル期の造成でしっかりした造りで、元々がペンションなので部屋毎に、個別にシャワーとトイレが付いておりゲスト部屋として利用が出来ること。

自宅周辺は、森に囲まれ川のせせらぎが窓から聞こえる何とも贅沢過ぎる環境でした。

以前までは、シェアハウスとして使われていて、なんと言っても居抜きの格安物件でした。

そして内覧をしに行ったその日に、パッと見て「ここしかない」と即決。トントン拍子に契約となり2020年4月に入居。晴れて山梨県民となりました。

Q:物件探しのポイントや気を付けるべきことなどありますか?

物件探しでいえば、やはり実際に住む予定の地元に店舗を構える不動産屋さんであることが一番では無いでしょうか?

私どもが暮らしているエリアは、いわゆるペンション、別荘などが建ち並ぶエリアで基本不動産、管理会社が別の地域にあって、あまり地元情報を知らなかったりします。

地元に店舗を構える不動産屋さんであれば、地元ならではの情報や生活するうえで注意する点などをお聞きする事が出来ます。

また、住宅に関する設備工事やリフォーム時に必要な地元の工務店なども紹介して頂けます。ほかにも、こちらの希望を出来る限り伝えておくことも重要です。

これだけは妥協できないところは、明確に伝えておくことは大切です。

私どもも不動産屋さんに条件を指定しお伝えしておいたおかげで契約に繋がりました。

移住後の仕事やライフスタイルについて

Q:仕事やルーティンワークなどがあれば教えてください

土偶
ライフワークでもある縄文

仕事は、移住する前に既に早期退職しこちらでは、年金暮らしで現在無職ではありますが、生活に張りを持たせるためにも、現在近場の仕事探しをしています。

現実的には、この歳ですのでなかなか希望条件のあった仕事はみつかりませんが、場所柄いちごの収穫や農作業のお手伝いなどのパートの仕事もけっこうありそうですので、納得のいくまでじっくり探していこうと思っています。

また、日頃からライフワークとして、神社の祭祀や縄文研究などに興味があって各地を訪ね歩いては、ブログ記事や雑誌の執筆投稿、写真や資料などをまとめているのですが、特にこちらに越して来てからは、時間にゆとりが生まれたので、さらに遠方まで足を運び研究を進めたいと思っています。

北杜市での暮らしの魅力や注意点について

Q:北杜市ではどのようにして日々を過ごされているのでしょうか?

リビングでくつろぐ日常
夫婦で読書タイム

移住する前よりすっかり早寝、早起きになりました(笑)

仕事をしていた時は、早くても起床は7時台でした。それが現在は小鳥のさえずりを聞きながら6時台には起床し、夜10時台には、就寝するようになりました。

毎日規則正しい時間帯に食事を摂ることが出来るようになったおかげで、外食もほぼなくなりました。

また、以前より運動嫌いであった私でしたが移住前は90キロ近くあった体重がダイエットを頑張ったおかげで、現在は70キロ台前半となりました。

おかげで以前までは、レッドゾーンであった生活習慣病の数値が正常値となり環境が変わり規則正しい生活習慣を続けると、こうも色々変わるものかと自分でも驚いています。

天気の良い日は、近場の散策や遠方のスーパーまで買い出しなど。

たまに、地元テレビやローカル誌などで紹介されている美味しそうな料理店をみつけては、食べに行ったりしています。

週末は、ちょっと遠出をして甲府市内へ買い物や映画鑑賞 諏訪、富士山方面などにライフワークの神社巡りなどをしに出かけることもあります。

私の日々のルーティンは、ブログ用の掲載記事をまとめ、仕事の執筆をし、雑誌などへの投稿記事を書き、趣味のオークションなどの出品作業、写真や資料などの整理などをしています。

最近は、新たに料理造りにも挑戦しています。「美味しい」と言ってくれると、また別の料理に挑戦してみたい意欲に繋がります。

家内も、一年前より市の主宰するスイミングスクールへ通うようになり、そこで知り合ったお友達やお隣に住む東京との二拠点生活をされているご夫妻と親しくなって自宅に招いては、女性同士のおしゃべりをしたり、お寿司を食べに行ったりと彼女なりに楽しい日々を送っています。

最近は家庭菜園や吊るし柿、季節ならではのジャムづくり、味噌づくりにも挑戦しだしたりしています。

今年は「野沢菜漬けにチャレンジする」と、今から張り切っております。

Q:北杜市での暮らしの良い点について教えてください

吊るし柿と野沢菜漬け
吊るし柿と野沢菜漬け

やはり場所柄、湧水地が多く水がとにかく美味しいです。蛇口をひねれば「天然水」なので、その水で育った野菜は、全てが美味しくハズレがありません。地元の直売所に行けば、とにかく様々な地場産野菜が安く手に入りますので、それらの食材で作る料理は絶品です。

外食も殆どしなくなったので、無駄な出費も少なくなりました。

標高1,000m超えですので、夏場は高原の涼しさを満喫できます。エアコンはまず使いません。

やはり四季の移り変わりや朝夕と刻々と変化する山々の景観がとにかく美しいこと。これは、ここに住んでいる人だけが味わえる特権と言えるでしょう。

また、人口が少ないせいもあるでしょうが、郵便局や市役所の窓口がいつも空いていて、殆ど待ち時間がないこと。これはかなり助かります。

こちらへ移住されて来た若いご夫妻にお聞きしたことですが、子育て環境には理想的な場所というお話をお聞きしました。

確かに、通学や塾、進学先など都会の子供たちと比較するとハンデこそありますが、こちらの子供たちは、みな素直で礼儀正しく挨拶を交わすときも皆元気です。

子供の成長に合わせての子育て支援も充実していて、都会で大きな問題となっている「待機児童問題」もこちらでは皆無です。

Q:北杜市暮らしだからこそ感じる不便さや悪い点はありますか?

雪景色
ウッドデッキからみた冬景色

やはり車が無いとここでは住みにくい環境です。市が運営しているデマンドバスも運行はしておりますが、事前予約が必須で少々使いにくいところもあり、やはり車に依存してしまう事になります。

最寄りのスーパーまで往復6 km。ゴミを捨てるのも、わざわざ車を出してゴミ集積場まで行かなければなりません。病院や大型スーパー、ホームセンターなどが集まっている中心部までは、往復12 km。車があればそれほど苦ではありませんが、これから私たちも高齢者世帯となりつつあるわけで、今後の課題として残りそうです。

他には、光熱費が意外と割高となります。場所柄「浄化槽」の設置が必須で、維持管理費が年間でかかります。LPガスは都市ガスと比較して割高ですし、寒冷地ゆえの水道の凍結防止対策も必要。また冬場の暖房費もそれなりとなります。

移住前にある程度考慮はしていましたが、実際暮らしてみると想像以上でした。

Q:その他の不便さやデメリットはいかがでしょう?

自宅から徒歩圏内に診療所こそありますが、やはり医療体制は都心の病院と比べ心許ないものがあります。市内には病床がある中規模病院が2ヶ所ありますが大型の総合病院までは、お隣の長野県諏訪郡富士見町まで出向かないと受診出来ません。

また、テレビはNHK、民放を含め4局しか映りません。もちろんケーブルテレビに加入さえすれば、首都圏で放送しているテレビはすべて見られるようになりますが、高額な加入料、工事費。そして月々の利用料が永年かかります。都心では無料で見られたテレビが有料となるわけです。携帯の電波も圏外になりやすく、ソフトバンクさんに至ってはエリア外です(笑)

太陽光発電施設の乱開発で、森林伐採などの環境破壊が現在大きな問題となっています。景観が気に入って移住して来たのに、周囲は太陽光パネルだらけとなってしまったと言う話は、良く耳にします。

その他に、地方銀行こそありますが都市銀行の支店が市内には一店舗もありません。これは、何気に不便で例えば水道料金などの公共口座引き落としが出来ません。移住されて来た方たちのほとんどは都市銀行の口座を持たれている方でしょうから、今さら地方銀行の口座をつくるのも面倒で気が引けるところではあります。

海なし県の土地柄やはり美味しいお魚は、食べられません。もちろん地元スーパーも頑張って直送とかで仕入れられてはいますが、やはり鮮度がイマイチです。

移住後に、こちらで再就職を考えているならば、それなりの覚悟が必要となります。まず希望の職種は無いものと考えて下さい。

また、歩いて25分ほどに最寄り駅こそありますが、1時間に1本のローカル電車なので現実的ではなく車での通勤が必須となります。

ただし、最近はリモートワークが可能であるのと若い人達の中では、全くの異業種でもある農業に携わりたいと思っている方たちも結構多く、割りきって働かれるならば、それはそれでアリかも知れません。

自宅は森に囲まれているので、虫全般、蛇、小鳥、雉、リスなどの小動物、そしてたまに鹿などが普通に生息しています。特に、蛾やカメムシ、カマドウマ、甲虫類などは、どこから侵入して来るのかわからないのですが夏場は、家の中を飛び回っています。それらがダメな人は不向きな地域でしょう。ただ家内も虫嫌いではありましたが、大体の人はそのうち慣れて気にならなくなります

以上は、もちろん地域差もあるでしょうがこれから移住を考えているならば移住先のデメリットを事前にしっかり調べて把握しておくことが必須となるでしょう。

移住を検討されている方へのメッセージ

Q:最後に移住を検討されている方へメッセージをお願いします

北杜市の風景
北杜市明野町のひまわり祭

前述で不便さやデメリットをたくさん述べてしまい、せっかくこちらに移住先を考えていたのに、引いてしまった方もいらっしゃるかも知れません

しかし、それ以上に住んでみてわかった事ですが、食の楽しみや田舎暮らしならではの新たな発見地元の方たちとの新たなコミュニティもできました。

都会暮らしでは決して味わうことが出来ない充実した日々の暮らしを実感できるようになります。

移住を検討されているなら、まずは「こんなはずじゃなかった」と、移住してから後悔するより、現地へ赴いて納得いくまで地元の不動産屋さんからいろいろな情報をお聞きする事はもとより、できるならばその土地で店舗を構えているレストランや喫茶店のマスター。現地に一泊し宿泊したオーナー様お聞きするのもいいかも知れません

とにかく日々の暮らしぶりなど生の声を聴くのが一番かと思います。

山梨県のおすすめ情報

気になった市町村がある方は、自治体ごとの特徴や支援制度について情報収集をしましょう!

実際に移住や2拠点生活をされている方のインタビュー記事を読むことで移住後のイメージが湧きますよ。

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